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おしゃれの雑学

色焼け・変色とその原因

色焼け・変色とその原因

「色焼け」とは?

「色焼け」とは?

クリーニングから戻ってきたあと、タンスやクローゼットにしまっておいて、いざ着ようと思ったら、白いジャケットが黄色く、紺色のブラウスの袖が紫っぽくなっていた…。なんていう経験はありませんか。
これらは「色焼け・黄変」という現象で、衣類の染料分子の化学変化によって起こっています。

「色焼け」はなぜ
起こるのでしょうか

主な原因に、汗や紫外線、ガスなどの影響があります。
「紫外線」や「ガス」と聞けば、多くの方は、屋外にその原因があると思われるのではないでしょうか。
実は、衣類が色焼けや変色する原因は、屋内にも多く潜んでいます。

「色焼け」の原因その1
-紫外線による影響-

使用されている染料分子が、紫外線の強いエネルギーの影響を受けて分解され、色焼けや変色が起こります。

蛍光灯による色焼け

屋外において、太陽光による紫外線を浴びていることは、ご存じだと思います。ところが、私たちの部屋の蛍光灯からも紫外線を浴びているのです。
蛍光灯は放電で発生する紫外線を蛍光体に当てて可視光線に変換する光源ですから、少なからず紫外線を放出しています。その量は、太陽光における含有量およそ1ミリワット/㎠に対して、1マイクロワット/㎠と、ごくわずかではありますが、長時間の照射によってその影響を免れることはできません。

よくある例では、クローゼットなどで、隣同士の洋服が密接した状態で保管している場合、袖や肩に紫外光線が当たることで、そこだけが「色焼け」してしまった、という例です。

特に汗をかいた衣類は要注意!

汗は98%以上が水分で、塩化ナトリウム、尿素のほか、尿酸、乳酸、アミノ酸などの有機酸や、アンモニア、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど、様々な成分を含んでいます。
そして、これらの成分の一部が、衣服に使用されている染料を分解してしまい、「紫外線」によって染色堅牢度を低下させる働きをもっているのです。
この為、汗が付着した状態で「紫外線」を受けると普通では考えられないような著しい変色が発生します。

日本列島も年々猛暑日の日数が増え、今年の夏も非常に暑い日が続いています。
気温の上昇とともに汗の量も増加しますが、 上記の成分も増加した汗の量に比例して多く含まれることになります。
汗が付着した衣類は、そのまま放置せずに、出来るだけ早く水洗いをして、変色の原因となる汗の成分を洗い流すことが先決です。

ご家庭での対策

ご家庭の予防対策は暗室に保管することが大切になります。
タンスやクローゼットの扉に僅かの隙間があり、その隙間から光がもれていることもあるので注意しましょう。
汗が付着した状態で放置せずに、こまめに洗濯をすることが大切です。

「色焼け」の原因その2
-ガスによる影響-

ガスによる化学変化(酸化作用・還元作用)がおきて染料分子を分解し、色が変わってしまいます。

ストーブやガスコンロなどの
ガスによる「色焼け」

ストーブやガスコンロなどのガスによる「色焼け」

自動車の排気ガスにも含まれていますが、ストーブやガスコンロが燃焼した際に生じる酸化窒素ガス(ノックスガス)には、酸化作用や還元作用があります。
衣類を詰め込み過ぎて空気の流れが妨げられたクローゼットなど、ストーブやガスコンロのガスが溜まりやすい状況で長期間保管していると、「色焼け」が起きやすくなります。
ちなみにガスは、衣類に残留した汗や汚れの水分に吸着されやすい性質を持っています。また、ビニール包装での保管は湿気がこもりやすいため、ガスが吸着されやすく、ガスの通る道を作ってしまうことがあります。

防虫剤のガスによる「色焼け」

防虫剤は気化したガスがクローゼットやタンスなどに充満して、防虫効果を発揮します。
単体では問題ありませんが、2種類の防虫剤を併用することによって、そのガスの成分により、「色焼け・変色」が起こることがあります。
またガスによる問題のほかに、防虫剤が液状になり、シミや変色の原因になるので注意してください。

防虫剤の種類と特徴

防虫剤には無臭のピレスロイド系と、有臭のパラジクロロベンゼン、ナフタリン、樟脳(しょうのう)の4種類があります。

<パラジクロロベンゼン>
揮発性が高く早く効き防かび効果もある。ウール・シルク・毛皮などに向いている。
50℃以上で液体に変わるので注意が必要。
・パラゾール・パラメイト(白元)
・エスパラ・ネオパラ(エステー)
・パラダイヤ(桂屋ファイングッズ)
・和紙防虫剤(石井化薬)

<ナフタリン>
防虫効果が長い(6~12カ月)。出し入れの少ないフォーマルウェアーなどに向いている。
・ネオパース・花祭(エステー)
・わらべ(白元)

<ピレスロイド系>
臭いが無く、衣類全般に使用できる。唯一他の防虫剤と併用できる。
・ムシューダ(エステー)
・ミセスロイド・ニューわらべ(白元)
・ゴンゴン(大日本除虫菊)
・ピレパラ(アース製薬)
・サザン(フマキラー)
・防虫・無臭モスノー(アイリスオーヤマ)
・ピレウォッシュ(ライオンケミカル)

<樟脳(しょうのう)>
香り・防虫効果も穏やか。和服や絹製品に向いている。
・藤澤樟脳・和服しょうのう(第一三共ヘルスケア)
・きものしょうのう(白元)
など

無臭系 有臭系
ピレスロイド系 パラジクロロベンゼン しょうのう ナフタリン
無臭系 ピレスロイド系
有臭系 パラジクロロベンゼン × ×
しょうのう × ×
ナフタリン × ×

○:他の防虫剤と併用可 ×:他の防虫剤と併用不可

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